【ソファをなくしてチェアの組み合わせにしたら 新しい過ごし方ができるようになったLDKの話】

 

ライフステージの変わり目は

インテリアを変えるタイミングでもありますね。

 

 

例えば、育児がひと段落するタイミング。

 

親御さんにとっては、

それまでお子さんの習いごとの送り迎えや、

学校関係に費やしていた時間がぐんと減り、

 

ご自身の時間も少しずつ持てるようになってきます。

 

 

一方で、お子さんにとっては、自立する時期。

 

プライバシーを確保しながら、

家族ともコミュニケーションをとることのできる環境に

シフトしていくのが良いですよね。

 

M様ご家族も、娘さんが高校生になられたタイミングで、

ご新築先へのお引越しを控えておられました。

 

それまでは、

ご家族3人寝るまでリビングで一緒に過ごしていたそうですが、

 

最近はソファに3人でくっついてくつろぐことはなくなり、

各自していることもバラバラに。

 

ご新居は3階建ての戸建で、

個室に入ってしまうと

コミュニケーションが希薄になってしまいます。

 

そこで、ご家族皆がリラックスして過ごすLDKにするために、

 

お互いの気配を感じながら、

どのように、それぞれの快適な居場所をつくるか

 

がテーマとなりました。

①    チェアのバリエーションでいろいろな過ごし方を叶える

LDKは2階で、吹抜けのリビングに、カウンターが造作されています。

リビングに並んでダイニングとキッチンが横並びになった、

すっきりとした間取りです。

この間取りであれば、お互いつかず離れずの気配を感じながら、

カウンターとダイニング、リビングでそれぞれに過ごすことができます。

 

1点、搬入の点で難ありで、

 

家具は全て回り階段からの搬入で、

バルコニーからの吊り上げも難しい状況でした。 

 

そのような理由もあって、

今回、長年お使いだった、お手持ちの3人掛けのソファは

搬入できなくなり、処分をご決意。

 

異なるチェアを組み合わせて、

いろいろな過ごし方ができるリビングに一新することにしました。

選んだのは、

 

角度がついてゆったりと背中を預けることのできる

低めのパーソナルチェア1脚と、

それよりも掛心地の柔らかい、一人掛けのソファを2点。

 

そして普段はひとり掛けとして使え、

オットマンにもサイドテーブルにもなるプフを1点。

 

サイドテーブルやセンターテーブルは、

軽量で移動がしやすいものにしました。

カウンターには回転式のチェアを1脚入れ、

リビングに対して

楽に向かい合うことができるようにしました。

一人掛けの良いところは、

配置の向きを変えることで、

部屋にいる人との距離感を調節できること。

 

向かい合わせて

親密な空間をつくってもよいですし、

お互いの視線が交わらないくらいの向きで配置して、

 

セミパーソナルなスペースとして使ってもよいのです。

また、カウチソファはなくなっても、

 

プフをオットマンとして使ったり、

一人掛けソファを向かい合わせることで、

 

脚を伸ばすことができます。

そのほか、奥様には、

 

ご友人方と、

趣味の刺繍やリース作りを楽しみたいというご要望がありました。

 

そこで、普段は3人で使うダイニングを、

 

 

テーブルをエクステンションにし、

お集まりの際は伸長できるように。

片側はチェアではなくて、

人数の融通が利くベンチを採用しました。

 

もっと人数が増えた際は、カウンターのチェアを移動して使います。

このLDKでは、最大10名までが過ごすことができます。

 

 

②    照明づかいでいろいろな空間を演出する

LDKでいろいろな過ごし方ができるように、

 

チェアの配置替えだけではなく、照明のマジックで、

お部屋をガラッと違う印象にする仕掛けをしました。

 

吹抜けとダイニングのペンダントライトのほかに、

フロアライト、テーブルライト、スポットライトなど、

 

空間に9種類もの照明をつけています。

 

 

光の質も、一つ一つ異なるあかりです。

 

吹抜けのペンダントや

カウンターのスタンドライト全体に柔らかく拡散する光。

その二つも布のシェードを通した光と、

ポリカーボネートを通した光では質感が異なります。 

 

ダイニングやフロアライトは煌めき感のある光で、

空間を華やかにします。

 

さらに、TV裏のラインライトや、

植栽の裏に忍ばせたアッパーライトは、

 

器具は見せずに光だけで空間を彩ります。

 

フロアライトやポータブルライトなど、

移動できるものも含まれているので、

 

その日の気分で、床やテーブルなど、

いろいろな高さに光をともすことができます。

 

 

今はライトコントローラーでシーンを記憶させておいて

再生することも一般的になっていますが、

 

置き型の照明も

アプリをダウンロードするだけで調光できるものも増えてきました

 

ちょっと今日はこうしてみようかな、、

このオブジェをこちらにおいて照らしたらどうなるかな、

 

 

など考えながら、照明を組み合わせることも、

空間づくりの楽しみのひとつです。 

 

そんなところからも、ご家族の会話が弾めばよいなと考えています。