感受性が豊かで、想像力あふれるお子様には、
決まりきった空間ではなく、
“自分で作っていける余白のある空間”がぴったり。
今回は、そんな発想から生まれた
「自由にアレンジできるキッズスペース」の実例をご紹介します。
空とつながるペントハウスの暮らし
今回のお客様は、リフォーム済みペントハウスにご転居されたN様ご一家。
LDKは横長の間取りで、その隣にお嬢さんのお部屋が隣接しています。
窓の向こうには空いっぱいの景色が広がる、開放感のあるロケーション。
お子様はものづくりや絵を描くのが大好きで、ご両親も教育にとても熱心。
「子ども自身が想像力を羽ばたかせて、自由に空間を育てていけるような子供部屋にしたい」
そんな想いから、プランはスタートしました。


窓から空が広がるペントハウス

リビングに隣接する子供室

ご提案プラン
“自分でつくる”が叶う、アートなキッズルーム
お部屋の主役は、お絵描きに使う丸テーブルと、
長く使っている画材セット。
壁には、お子様自身が選んで配置できる
天然石のフックを取り付けました。
自然な素材感とユニークな色合いで、
ただ掛けるだけでも“アート”のような表情に。
さらに、ポールタイプのカスタマイズアイテムも導入。
フックやシェルフを自由に付け替えながら、
“お気に入りのコーナー”を自分の手でつくっていく楽しさを味わえます。
天井までのポールには、スポットライトも設置。
自分で描いた絵や作品をライトアップできることで、
自己肯定感や表現する喜びも自然と育まれていきます。
また、キャスター付きのタイプは、使いたいときに手元へ
終わったら壁際へとフレキシブルに。
グリーンやバッグを掛けて“今の気分”を表現するなど、
自由な発想を支える仕掛けを詰め込みました。


リビングと子供部屋の“つながり”を大切にするソファ選び
もう一つの大きなテーマは、LDKと子供部屋の関係性。
間口が狭く、ソファは長手方向にしか置けない空間で、
どう配置するかが鍵でした。
「景色を楽しみたいから」と窓に向かってソファを配置すると、
子供部屋の入口に背を向ける形になり、
空間が分断されてしまいます。
ご家族のテーマは、
■家族一緒に過ごす時間と
■それぞれが心地よく過ごせる時間、両方を大切にすること。
経営者であるご主人も、
リビングでくつろぎながらアイデアを練ることが多いため、
座り方や視線が限定されるカウチタイプではなく、
自由度の高いソファをご提案しました。

方向を選ばず、思い思いに座れる「真ん中ソファ」

採用したのは、
空間の中央に置いてどの方向にも開かれたソファ。
バッククッションを動かせば、
お嬢さんの部屋の方向を向いたり、
TVやダイニング、読書コーナーにもなったり。
座る、寝転ぶ、胡坐をかく…。姿勢も自由です。
家族みんなが集まっても、ひとりで過ごすときも。
“今この瞬間の気分”に合わせて、柔軟に使えるソファは、
まさにご家族にぴったりの選択でした。
お客様からは、
「イメージが湧かず不安だったが、自分では思いつかない提案に大満足です」
とうれしいお声をいただきました。
お部屋づくりを着々と進めておられます。
感性を育てる「余白」を、暮らしの中に
正解のない子供部屋。
けれど、“自由に試して、自分らしく変えていける”という体験そのものが、
子どもの感性や創造力を育てていきます。
空間の余白は、未来への余白。
そんな想いを込めて、
これからもご家族らしい住まいづくりのお手伝いをしていきたいと思います。